2020年2月14日金曜日

歴史と自然の雄大さを肌で感じながら 〜最新モデル『V3』で巡る、和歌山・奈良110kmライド〜

寒さが本格的なものとなってきた2月初旬。
肌を刺すような厳しい寒さの中、和歌山県の橋本駅から仙人風呂まで、全工程約110kmのコースを走ってきました。



橋本駅を出発し、『世界遺産 高野山』へ
使用した車体は2020年ニューモデル『V3 Disc ULTEGRA Di2』
今回のライドはアップダウンの多い峠道。軽量モデルの魅力を十分に味わうことが出来るだろう。また、DISCブレーキと電動変速Di2のメリットを最大限に活かせることを期待して橋本駅を出発。
橋本駅はJRと南海電鉄があり、JR和歌山駅や南海難波駅から乗り換えなしで行くことができるので、輪行でのサイクリングにもおすすめの場所。

西に向かい、その後『紀ノ川フルーツライン』を南下していきます。 スタートから約12km、『かじかドライブイン』に到着。 この先はさらにアップダウンが多い道となるので、少し休憩をとり、再出発。


レトロな雰囲気が漂う『かじかドライブイン』。和歌山ならではのみかんや干し柿などが売られている。
その名にちなみ、かじかカエルの大きなオブジェ(?)が出迎えてくれる。


次の目的地は『極楽橋駅』。
スタート地点の橋本駅との標高差は443m。ここからは本格的な登り坂が増えてきます。
急勾配の箇所もあり、多少ハードではあるが楽しくライドすることができる。
想像よりもスイスイ登ることができ、早速、軽量モデルの恩恵を受けることに。

約10km走り、『極楽橋駅』に到着。
駅の北側には駅名の由来となった極楽橋があります。この辺は標高が高いこともあり、うっすらと雪が積もっています。
地元の方曰く、今年は暖冬の影響で雪があまり降っていなかったとのこと。この日は前日に降った雪がうっすらと残っていた。


極楽橋は不動坂という高野山への参道へ通じている。高野山への入り口は7つあるとされ、不動坂はそのうちの1つ。女人禁制の時代、女性は『女人堂』というところまでしか入ることができなかった。かつては7つの街道全てにあったが、現存しているのは不動坂にある1つのみ。

さらに山道を登って行き、世界遺産高野山に到着。高野山真言宗の総本山金剛峯寺を筆頭に、100以上の寺院がある、日本でも類を見ない町。近年は宿坊に宿泊することが外国人観光客に非常に人気があります。
高野山は平安時代のはじめに弘法大師によって開かれた日本仏教の聖地。「金剛峯寺」という名称は、お大師さまが『金剛峯楼閣一切瑜伽瑜祇経(こんごうぶろうかくいっさいゆがゆぎきょう)』というお経より名付けられたと伝えられている。(高野山真言宗総本山金剛峯寺公式サイトより)



雪が残る山道を走り『谷瀬の吊り橋』へ
次なる目的地『谷瀬の吊り橋』に向け出発。標高が高くなり、前日の雪が少し残っているので慎重に進みます。ここで奈良県に突入します。
制動性の高いDISCブレーキなので、雪道でも比較的安心して走ることができる。また、リムブレーキの場合、リムに雪が付着し、固まってしまうとブレーキが効かなくなってしまうこともあるので、雪道を走る際はDISCブレーキがおすすめ。

途中、これまでの疲れが吹き飛ぶような、とても綺麗な景色が出迎えてくれました。前日に雪が降ってくれたおかげで見ることができた景色です。自然の壮大さに感動を覚えます。


高野山から約35km。日本一の生活用吊り橋『谷瀬の吊り橋』に到着しました。
竣工1954年 全長297.7m 川面からの高さ54m。住民の方々にとっては生活に欠かせない吊り橋。観光客が二輪車で渡ることは禁止されている。



最終目的地、日本一大きな露天風呂『仙人風呂』へ
ここまで来ると、半分を越え、残りは約50km。
一気に最終目的地、川湯温泉の『仙人風呂』へと向かいます。ここからはあまり登りがなく、快調に進み、無事到着。

日本一広いと言われている露天風呂。毎年11月~2月の期間限定でオープン。夜になれば満点の星空を眺めながら入浴することができる。

今回、走行したコースはこちら。

[出発地点の橋本駅までのアクセス]
和歌山方面から:和歌山駅〜橋本駅 JR和歌山線にて約1時間10分
大阪方面から:南海難波駅〜橋本駅 南海高野線にて約50分



今回のライドを終えて
暖冬の影響があるとはいえ冬季通行規制がかかるほど極寒エリア走行に際し、一抹の不安を感じていました。高野山へ至る国道の道幅は広くなく、カーブの多い典型的な山道。やっとの思いで金剛峯寺に到着したときは、安堵と共に凛とした風景に時が止まったかのような錯覚を覚えました。谷瀬の吊り橋に抜けるまでの県道では積雪が5cmほどありしかも気温は氷点下5度。トラクションをかけ慎重にペダリングをしながらも途中の景色を楽しむ余裕があったのは、まさにDISCブレーキの恩恵によるものでしょう。今回あえて過酷なルート選択をしたからこそ得られたV3の軽快なライドフィール。これ以上ないほど堪能したライドとなりました。


今回使用した車体はこちら。

V3 Disc ULTEGRA Di2 Link → スペック等詳細
V3-RSと同型のモールドを採用したピュアレーシングモデル。V3-RSからは幾分カーボンの積層を若干変更し(数値非公表)ピュアレーシングモデルにカテゴライズされつつも、幅広いライダーの要求に応じる角の取れたマイルドな走りを実現。随所にC64やV3-RSをインスピレーションしており、Dシェイプのシートピラー、ペインティングデザインなど。コンポーネントは信頼のシマノ系油圧式ディスクブレーキを搭載。汎用性、更にメンテナンス性に優れたコンポーネントは長く愛用頂くための最適な選択である。最大タイヤ幅を28Cと設計しており、レースのみならず、グランフォンドなどの仕様も前提としている。アルミロードからのステップアップに、ミドルグレードカーボンバイク(リムブレーキ)からのステップアップに最適なモデルとしてお勧めしたい。
Frame size: 420S/450S/480S/500S/520S/540S/560S/580S
Color: MKRD/MKWH