寒の戻りがある3月初旬。春を先取りの気分で本州最南端の和歌山県串本町をスタートし、ゴールの白浜町までの全行程100kmのコースを走ってきました。降り注ぐ日差しが気分を高揚させてくれました。(画像クリックで拡大)
本州最南端のまち串本
串本は、紀伊山地を背に潮岬半島が雄大な太平洋に突き出した本州最南端の町です。今回のコースの始まりは、串本の市街地を起点に潮岬方面へ、海沿いの県道を時計回りに走ります。
女性の乗るMondoは450Sサイズ、男性の方は520Sサイズを使用。 |
海辺には漁船が係留されている場所がいくつもあり、バイクを一旦おいて軽く散歩してみるのも楽しい。 |
海岸特有のアップダウンを数キロ走行し、潮岬に到着。本州最南端というだけあり、太平洋の景色を一望できます。
本州最南端の地、潮岬は北緯33度26分、東経135度46分。これは、東京の八丈島とほぼ同緯度の位置となる。茫々たる太平洋に面し、東西に長く延びた海岸線はこの地方の特色であるリアス式海岸で、奇岩・怪石の雄大な自然美に恵まれ、吉野熊野国立公園及び枯木灘県立自然公園の指定を受けている。 |
本州最南端を示す石碑や10万㎡の大芝生、潮岬観光タワーなど、周辺は観光客向けに整備されている。その昔、海軍の望楼(物見櫓)があったところで、「太陽の出て没るまで青岬」と山口誓子によってうたわれているように、眼前には緩やかな弧をえがいて太平洋が広がり、地球が丸いことが実感できる。また冬のある時期には、水平線から昇った太陽が同じ水平線上に沈む光景も見られる貴重な場所である。 |
海岸線から一路内陸へ
古座川の一枚岩をめざし、海岸線から内陸に抜ける県道へとルートを辿ります。先ほどまで潮風をふんだんに浴びながら走っていたとは思えないほど 新緑の香る地帯を抜けていきます。
さすが温暖な゙気候の南紀らしく、一足先に梅が咲いていた。 |
国道分岐点から約10kmで道の駅「一枚岩」に到着です。観光物産センター(一枚岩鹿鳴館)内には、一枚岩のパノラマ風景を楽しみながら地産地消にこだわった郷土料理が味わえます。
「道の駅 一枚岩」の観光物産センター(一枚岩鹿鳴館)。 |
地元でも有名なジビエバーガーを早速注文。円形の店内では一枚岩を眺めながら食事ができます。
ジビエバーガーは、ジビエと呼ばれる野生のシカ肉に特産の柚子やブルーベリーを加えたもの。女性がいただいているのは、ゆずジュース。 |
巨大な一枚岩をバックに眺めながらのんびりと。道幅も広く快適に走行できます。川遊びにも最高で夏にまた来てみたいものです。
古座川の一枚岩:高さ約150m・幅約800mの一枚岩。大きな岩体のまま残存することは少なく、稀であることから1941年に国指定の天然記念物に指定された。一枚の岩盤としては佐渡島の大野亀(高さ約167m)や屋久島の千尋の滝(高さ約200m、幅約400m)などとともに日本最大級とされる。 |
再び海岸線をめざし、県道をひた走ります。写真はルートで一番勾配のきつい坂にて。このあたりの県道は急に道幅が狭くなるので走行には注意が必要です。
山間部を抜けて再び海へ
国道に出てすぐの里野海岸は、こじんまりとしたプライベートビーチの様な砂浜が広がる。気持ちが良いので裸足で歩いてみた。 |
里野海岸から4kmほどの「道の駅 すさみ」に到着。ここでは土産物が充実しており地元の特産品が多く、時間があっという間に過ぎました。
2015年8月30日に紀勢自動車道がすさみ南ICまで延伸され、紀南へのアクセス時間が短縮された。それにあわせ9月5日にオープンした「道の駅すさみは」はレストランやレジャー施設も兼備え、休憩ポイントにもいい。 |
後半は太平洋を左手に見ながら北上
日が傾きかけている中、少しペースを上げて走ります。防波堤のないガードレールだけのエリアも多数あり、波しぶきがかかってくるでは思ってしまいます。
海景に見とれ全く飽きることなくコースは終盤へ。国道からふと脇道にそれると、また素晴らしい景色で出会えました。
断崖絶壁の名勝として知られる三段壁に到着。雄大な南紀の海景を堪能できる自然景勝地で、海外からの観光客にも人気のスポットです。
千畳敷の南海岸にそそり立つ高さ50mの断崖、三段壁。その昔、漁師たちが通りゆく船や魚の群れを見張った場所「見壇(みだん)」に由来するといわれるこの大岩壁は、南北2kmにわたって展開され、岩肌に打ち寄せる黒潮が激しくぶつかり合うダイナミックな光景には、自然の迫力を感じずにいられない。 |
長時間に及ぶライドの疲れも吹き飛ぶくらいの素晴らしい夕日に出会い、100kmライドを締めくくりました。
写真の島は円月島(正式には高嶋という)。夕景の名所としても知られ、南紀白浜のシンボルの一つ。春分・秋分の時期には、中心部の穴を通して夕日が見える。島の中央に海蝕による直径約9mほどの円月形の穴(海蝕洞)が開いていることで、これが通称の由来となった。 |
全行程約100kmに及ぶ今回のルートには、海、山、川、そして有名な景勝地と随所に見どころがありました。ロードバイクに乗り始めた方には100kmというのは一つの大きな壁ですが、こうして自然あふれる景色を眺めながら走ることで、クリアできるものと思います。鉄道の沿線で走行計画を立てることで、機材故障等不測のトラブルが起きても電車に自転車を載せ、起点もしくは終着点に戻ることも可能です(輪行袋の携行が必要)。
今回使用したMondoの全貌
シリアスレーサーに人気の上位モデル「STRADA SL」のフレームを用いたモデル。搭載するパーツグレードはシマノ・ティアグラかシマノ・ソラの2種とし、走りを犠牲にすることなくコストパフォーマンスの高いモデルに仕上げています。
※今回の撮影にはティアグラモデルを使用しました。
Mondo Link → スペック等詳細
ボリュームのあるフレーム形状にもかかわらず、軽さを追求した「STRADA SL」と同型フレームを採用し、コンポーネントを2種アッセンブル。ベーシックなカラーリングのなかにイタリアントリコローレをあしらい、爽やかな雰囲気を醸し出す。
MONDO TIAGRA *完成車
Frame material : STRADA ALUMINIUM
Frame size : 420S / 450S / 480S / 500S / 520S / 540S / 560S / 580S
Color : MOWH / MOBL
Components : SHIMANO TIAGRA 10Speed
MONDO SORA *完成車
Frame material : STRADA ALUMINIUM
Frame size : 420S / 450S / 480S / 500S / 520S / 540S / 560S / 580S
Color : MOBK / MORD
Components : SHIMANO SORA 9Speed
使用車体Size:520S、使用車体Color:MOBL(ブルー)
使用車体Size:450S、使用車体Color:MOWH(ホワイト)
今回の記事で使用した製品
♦ バイク : COLNAGO
♦ サイクルジャージ : COLNAGO
♦ アンダーウェア : OUTWET
♦ ヘルメット : LAS
♦ シューズ(男性) : Lintaman
※この記事で紹介しているスポットや情報は2016年3月時点の取材に基づいています。
※自転車での走行時は、交通法規を厳守するとともに交通マナーにもご配慮ください。